心身に溜まった世の中の嫌な毒をデトックスしましょう。


by jinsei-detox

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煙い映画

  変な映画を観てしまった。変なというのはなんだか僕にはよくわからない映画だったという意味。
  フィンランドのアキ・カウリスマキ監督の「街のあかり」なんだけど、この人、知る人ぞ知る評判の監督らしい。日本では「浮き雲」「過去のない男」そして「街のあかり」の三部作で有名だという。(なんでもこの三部作を敗者三部作というんだそうだ)「浮き雲」では失業、「過去のない男」はホームレスをテーマにしているという。
  さて僕の観た変な映画の話をしよう。主人公はヘルシンキに住む中年の独身男で夜警をしている。彼は同僚とも親しくなく、バーでも一人。変人としか言いようのない男でつまり孤独なのだ。唯一職場の近くのソーセジを売る売店の女性が彼のことを気にしてくれている。この男の孤独に目をつけたやくざが仲間の女を彼に近づかせ、彼が夜警している店の宝石などを盗むことを企てる。つまり女は自分に惚れさせ、彼を騙し、企ては実行される。当然、その事件の猜疑が彼にかかり、彼は逮捕され一年の実刑をくらうのだが、なんと女を恨む気配もみせないで、受刑する。出所しても恨みを晴らそうとするわけでもない。それどころかやくざたちに、ボコボコに殴られてしまうのだ。彼がやくざを刺そうとしたからだ。殴られ港に横たわる男に手をさしのべてくれるのがソーセジ屋の女だったのだ。そこが唯一かすかな希望を感じさせて映画は終わるのだが。
  オイオイオイって言ってしまいそうだった。なぜやくざの女に騙されてその女のことを警察に言わなかったのか。僕ら凡人の一番の不満はそれ。しかもその女をそんなに愛してしまうような必然性も見えなかったし、納得できるシーンもなかったわけだから、なんの罪もなく一年の実刑を黙って受けるなんてアホとしか言いようのない筋なのだ。
  この映画のおもしろいところは誰一人、美人もハンサムな男も登場しない。だからこそというか存在感だけは不思議にあるのだ。街も北欧のせいか暗いし、男の人生も暗い。でもこの男だって自分はいつか会社を作るんだという上昇志向はもっている。持っている男が女に裏切られて腹を立てないというのがわからない。
  もうひとつこの映画で気になったことは、登場人物がすべてタバコを嫌と言うほど吸うのである。主人公などはずっと吸っていたのではなかったか?まさにタバコを吸わない僕としては煙い映画だった。
  詰まらないと言うより僕にはよくわからない映画だったので、ぶつぶつ言ってみたくなったのである。
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by jinsei-detox | 2007-07-12 14:39