心身に溜まった世の中の嫌な毒をデトックスしましょう。


by jinsei-detox

なんていう悲しい「くるみ割り人形」だったのだ!

昨日ロシアのサンクト・ペテルブルグから帰国したのでした。
極寒のロシアを体験することを期待していたのでしたが、なんと今年は異常気象らしく
8日に着いた日は0度くらいで暖かい夜でした。
それでもなんとかマイナス6度くらいにはなりましたが、ほんのさわりを感じただけの
がっくりのロシアでした。(今日はマイナス10度だとか)
さてペテルブルグはこれから出版する「白鳥の湖・秘話」の取材と舞台(「くるみ割り人形」ナチョ・ドァウト)を
観るためでした。
ロマノフ王朝最後のニコラス2世の愛人のバレエリーナであったクシシェンスカヤの邸宅を訪れたのですが、
そこはなんとロシアの政治資料館にもなっていたのです。なぜならクシシェンスカヤの邸宅は革命軍の
拠点として占拠されレーニンがバルコニーから最初に演説したところとなっているからでした。
クシシェンスカヤの本は日本でも最近出版されましたが、振り付け家プティパを悩ませた戦略家である
彼女とイタリアから招聘されたレニャーニというダンサーとの確執の闘いが「白鳥の湖」にはあったのです。
僕らはチャイコフスキーの「白鳥の湖」がすんなりと出来上がっているのを当たり前に鑑賞していますが
それはそれはいろいろなドラマが渦巻いていたのでした。

ロシアバレエはプティパという振り付け家とチャイコフスキーという音楽家がいたことによって
あのすごいバレエが作られてきたわけですが、「くるみ割り人形」も古典として12月になると
世界の都市で上演されている作品ですが、この作品をナチョ・ドァウトがミハイロフスキー劇場に
新作として発表したのです。ナチョはこの劇場にチャイコフスキーの作品を「眠りの森の美女」も
振り付けています。コンテンポラリーの振付家として有名なナチョが古典をどう料理するのか
世界的にも注目されていたわけですが、僕は驚きました。

子どもたちから愛されていた、または家庭的なクリスマスに相応しいとされている「くるみ割り人形」
があんなにも悲しい物語であるとナチョは語ったのです。
くるみ割り人形は人間になりたかったのです。マーシャもそれなりに人形を可愛がっていたものの
一夜の戯れに過ぎなかったのでした。くるみ割り人形は油が切れたように動きができなくなりドロッセルマイヤーの
もとに返されてしまったのです。僕が観た夜は人形はマトビエンコでしたが、サラファノフの人形は動画でも
目にしていたのですがとても悲しい動きがあっていたものです。
それにしても少女の愛とは残酷なものだとさりげなくあの有名な「くるみ割り人形」に託して発表したのです。

無垢な愛ほど残酷なものはないか!
とんだ衝撃的な作品から今年は甘受したものです。









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by jinsei-detox | 2014-01-14 19:56 | 文化